断捨離その2 ~ 楽器を整理・処分する -後日談-。
61回目の誕生日に楽器を売却したが、それから一カ月ほど経って、徐々に私の売った楽器が店頭で並び始めた。
一番ビックリしたのが、30年前に40万円で購入した1968年製のギターが、100万を超える価格で売り出されたこと。購入した時は確かにお値打ちな買い物だと考えてはいたが、ここまでの値段が付くとは思いもしなかった。
でも、一番うれしかったのが、十代の時に初めて買った楽器・ヤマハのエレキベースが7万円以上で売りに出ていたことだった。
ちなみに40年以上前に、わがふるさと和歌山市の楽器店で6万円で買ったものだ。
つくりが頑丈なだけが取り柄で、音のバリエーションも少ない。ただただ、野太い音がする「無骨な」ベースだ。40年経った今、ボディーには傷も沢山入り、金属部品には錆も浮いているのだが、それでも購入時より高い金額で売り出されていた。大阪・梅田の全国的にもメジャーな楽器店で、ちゃんとヴィンテージものの扱いを受けて売られているのが誇らしく、嬉しくもあった。 ~ なんか、婚活パーティーに娘をハラハラしながら送り出して、でもフタを開けてみると、わりとモテてるみたいでホッとしながら、今度はどんな相手が出てくるか心配している父親の気分、とでも言うのでしょうか。 ~ 娘はいませんが。
以前書いた通り、私は、楽器と言うものは、たまたま今私の手元にあるだけで、基本的には後世に引き継いでいかなければならないものだと考えている。特に昔のいい木を使ったギターの類は大事にしなければならない。
だから、楽器を引き取ってもらった時に願ったことは、次のいい所有者が見つかってくれることだった。その為には、ある程度の値段設定で店頭に並べてもらうことが第一のステップだ。ある程度高額な値段で購入されたものは、大事にされる可能性が高い。
お店に伺って、買取担当の方に私のコレクションを評価した値段設定をしていただけたことにお礼を言った。 ~ それから一週間ほどで、そのベースを始め、既に三本ほど買い手が見つかったようで、順次お店のサイトから消えていった。 ・・・ 新しい持ち主の下で大切にされることを望む。