大河内 敦の裏blog(番外編)

広告会社に勤める一級建築士の断食経験とその後。

今年1,2月の体重の推移

私は、出張、帰省、旅行など、外泊すると体重が増える。これは、外食が前提になることで、食事の選択の幅が狭まり、また、出先での解放感も手伝って、飲み食いが進んでしまうことに起因する。

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2020年1.2月の体重・体脂肪率の推移

グラフの空白部分は、出張などの出先で体重が量れなかったことを表しており、その空白の後に棒グラフがガンッと伸びている様子がお分かりいただけるかと思う。

最大の体重は出張明け2月28日の84.10kgだ。これは、2週間の出張明けの体重である。昨年の断食後の最低体重から約12kgの増、もちろん最高記録である。

月別の平均体重も、1月77.32kg 2月78.84kg。約1.5kgの増。

今まで、食べ過ぎても翌日コントロールして体重をキープしてきたが、1週間~2週間連続の出張となると、なかなかコントロールが効かない。

令和2年 3月1日 - 静養院 再入所

突然だが、静養院に再入所することにした。 ~ 理由は、しばらく出張・現場続きで自己節制がうまく出来なかったのと、その代休消化で自由な時間が出来たからだ。

2月に二週間ほど東京で現場管理の出張があった。ホテルの朝食バイキング、日々の現場仕事が終わった後の解放感、もちろん食事は外食ばかり。出張から帰宅して体重計に乗ると84㎏を超えていた。これは、昨年5月の断食前の体重である。それ以前の年末・年始も、正月太り気味であった。14日間の断食から半年、体重はキープ出来ていたつもりであったが、戻るときの速さに驚く。とはいえ、出張前からある程度予想はしていたのだが。

2月は祝日が多く、休日出勤もかさんでいたので、3月に入って一気に代休を消化しなければならなかったのだが、特にやりたいことがあるわけでもないので静養院の寺井先生に連絡をとって、再入所することにした。前回の入所で感じたことなど、いろいろ思い出すこともあるだろう。生駒駅からケーブルカーに乗り、宝山寺駅で下車、重い荷物を持って、参道沿いにゆるゆると階段を上る。

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参道途中の梅

参道の階段を上り切ると静養院が見えてくる。

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参道上より静養院を望む

 

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10時半ごろに到着。入所後、出来るだけすぐ断食を始めたかったので、準備食として、昨日は自宅で梅干しとおかゆで過ごし、今朝は梅干しと重湯で済ませている。そのことは事前にメールでお伝えしていた。で、先生から、明日から早速5日間の断食開始の提案があった。通常、断食期間よりも回復食の期間を長くとる必要があるため、せいぜい4日間と思っていたのだが、よかった。5日間というのは、私が20年前に初めて断食した時と同じ日数で、一応効果が出る最低日数と言われている。 

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お部屋に案内される。前回のお部屋と並びの小ぶりなお部屋。前回同様、日当たりも眺めも良い。前にも書いたが、断食中は気分が滅入りがちになるので、日当たりのよい眺めの良いお部屋というのは、ありがたいのだ。

 

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昼 食 : 重湯と梅干

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夕 食 : 重湯と梅干 

部屋で荷物を拡げてパソコンのwi-fi接続やらメールチェックやらをしていると、ウトウトしてしまう。早くも静養院入所スイッチが入ったか。この日は、9時前に布団に入り朝までぐっすり眠ってしまった。

 

断食後、半年間のまとめ。

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 5月28日に断食療養所を退所してから、11月末で半年が経過した。その間の体重・体脂肪率の変化を書いておきたいと思う。 

断食前を含めた月別の体重と体脂肪率の平均値の推移は、以下の通り。

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9月以降、体重、体脂肪率、ともに増加傾向にありながらもリバウンドという程のこともなく推移している。

以前説明したが、体重・体脂肪率の減少は、断食中ではなく断食後しばらく経ってそのピークが訪れる。今回、体重・体脂肪率の減少のピークは、断食終了後3ケ月目の8月だ。(断食中はそれに比して、体重の減少と並行して体脂肪率の方はむしろ増加傾向になる。)

これは、断食により胃が小さくなり、また味覚も敏感になることで、少量の食事でも満足が得られるようになる一方、退所して通常の生活に戻ることで、運動量やカロリー消費量は断食以前の状態に戻ることからだと考えられる。やがて、胃袋の大きさも元に戻り、飲酒も始めることで、体重も体脂肪も少しずつ元に戻り始める。

体調はというと、断食直後はやはり摂取カロリー不足からか、疲れやすかった様に思えたが、今はすっかりそういう感覚もなく、週二回の筋トレも行えている。ただ少し寂しいのは、断食終了直後は食事量こそ少ないものの何を食べても美味しく、食べ物を口に含むとその滋味が身体に浸み込んでいくような感覚に襲われたものだが、今ではあまりそういうことが無くなってしまったこと。食べたいものを食べたいだけ食べられる状態になったが、朝、断食以降愛飲している豆乳ラテを飲んでいて、ふとあの時の感覚を忘れてしまっていることに気付いたりする。

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人間というのは習慣や段取りで動いていることが多い。朝起きて、朝ご飯を食べながら電車の時間を気にし始め、電車に乗ったら乗ったで今日の仕事の段取りを考えている。会社に向かう道すがら、食べ物屋さんの前を通りかかると、今日は昼飯に何を食おうか考えてたりもする。 ~ 全て、今から先の「段取り」の話だ。そういった生活意識が「習慣化」している。

断食療養所に入ったことで、胃腸を休めさせたこともさることながら、一切段取りや予定のない日々を一定時間過ごしたことに意義があったと思う。 ~ いざ、「習慣の世界」に戻ってくると、普段無意識に行っていることにも「意識的」になる様に思う。食べ物のおいしさにも今まで以上に気が付くし、食べる量についてもおなかの満腹度合いに敏感になる。普段は、あまりこういったことを「意識せず」に、「習慣として」食べている度合いが高いのだと思う。

どちらがより望ましい精神状態かというと、やはりわたしは何事にも「意識的」でありたいと思う。リバウンドより何より、この習慣に流される生活に戻ることを私は恐れる。14日間の断食をする機会というのは、あまりないが、時期をみてまた、3日~5日程度の断食はしてみたいと思う。それだけでも、いろいろなことを思い出し、現在の自分の生活について気が付くことが多々あるだろう。

熟成肉をいただく。

にわか収入があった。で、熟成肉を食べに行くことにした。このblogのテーマからは外れるが、貴重な経験だったので記録しておこうと思う。

ことの始まりは、ワインスクールが縁お友達になった、心斎橋で100年続くすき焼き屋さんの若社長がベタ褒めしていた長居の熟成肉のお店に興味を持ったことだった。老舗のすき焼屋のご主人がおいしいという肉なら、さぞかし美味しいことだろう、と、ネットで調べてみると結構なお値段である。しばらく躊躇していたのだが、廻りに聞いてみると知ってる人もいたりして、熟成肉では有名なお店の様だ。

11月限定のシャトーブリアンの食べ比べコースというのがあり、基本、コースは2名からの予約なのだが、これについては1名でも予約可能とのこと。あまり一人で行くのに混んだ時間に行くのは気が引けるので、開店時間の17時半に予約を入れた。当日、会社を早引けして、にわか雨が降って生暖かい夕方の街に飛び出す。

開店ちょっと前にお店に到着。テーブルの準備ができるまで、エントランスで待たせてもらう。ガラス張りの冷蔵庫に熟成中のお肉の塊が並ぶ。新しいものはまだお肉の色をしているが、時間がたったものは灰色に変色している。冷蔵ショーケースには、テイクアウト用のハンバーグやローストビーフがレトルトパックされたものが置かれている。

店主は本も出されている様だ。

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テーブルに案内してもらう。オープンキッチンに向かった三人掛けのカウンターを独り占めさせてくれた。ニューヨークテイストのアートっぽいインテリア。

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最初にスパークリングワインをグラスで頼み、前菜が出るまでの間に出された香川県産のオリーブとともにいただく。

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このガラスの器、中が空洞になっていて、好きなものを挿し込んでデコレーションできる。ちなみにこの日はオリーブの葉があしらわれていた。仕入れた時に一緒に箱に入っていたらしい。

最初にシェフが今日使うお肉をみせてくれる。

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食べ比べるのは繁殖の役割を終えた「経産牛」と、若い「処女牛」の二種類。赤身主体のお肉だ。

このお肉を使っての、メインディッシュの調理が始まる。カットされた熟成肉は更に周辺の灰色になった部分が切り取られ角ペールに捨てられる。肉は、あっという間に半分ぐらいの大きさになる。少し勿体無いな気がしたが、カビが生えたりしていて食べられたものでないらしい。ただ、コンソメの出汁を取るにはいい材料になるとのこと。 

目の前の炭火でシェフがお肉を焼いてくれる。

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通常の焼肉なんかと違って、脂が滴らないので煙はほとんど出ない。ジュージューといった音もあまりしない。ただ静かに、プルプルと柔らかそうに揺れる分厚い肉の塊が、遠火の炭火でやさしく加熱されていく。しばらく丁寧に裏表が焼かれたと思うと、火から離され、アルミホイルで包まれて、肉はしばらく放置される。 

その間、最初に生肉の前菜。

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熟成させてないフレッシュなお肉のユッケと、熟成肉のお刺身。塩とわさびでいただく。昨今ユッケは食べる機会がなくなってしまったが、こちらのお店では、保健所の指導に従った調理法を行うことで許可をもらい、生肉を提供しているとのこと。 

次に肉と一緒に焼かれた松茸が入ったコンソメスープが出された。

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松茸は土瓶蒸しくらいでしか、あまり食べた経験がない。もちろんコンソメとのマリアージュは初めて。最初にお箸で具の松茸だけをいただき、最後にスープを飲む。 ~ 松茸とコンソメ、素晴らしい相性だ。コンソメの旨味に松茸の香りがベストマッチ、奥行きのある味わいになる。 

しばらくすると、シェフがまた戻ってきて、アルミホイルからお肉を出して、また焼き、また包んで放置する。都合これを三回繰り返し、最後にいい焼き色が付いたシャトーブリアンは、トリュフと焼きトマトを添えられて、メインディシュになる。

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お肉が柔らかく旨味がたっぷり。そして甘い。飛び切り新鮮なお刺身や、しっかり育てられた野菜もそうだが、チャンとした食材というのは「甘い」。あと、酒粕の様な発酵臭がして、しっかりとした旨味に力強さを添える。二種類のお肉の食べ比べた印象としては、「処女牛」の方は当然柔らかく、旨味もさわやかでヌケがいい。一方「経産牛」の方も年を取っているとはいえ十分に柔らかい。味わいは「処女牛」と比べると旨味が複雑だ。どちらも十分美味しいが、どちらかというと「経産牛」の方が好みかな。

お肉だけで酔っ払いそうな気分になる。それほど、しっかりした味わいのあるお肉。そのしっかりしたお肉に、スペインのしっかりした重たいワインを合わせていたただく。

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で、しっかりしたお肉にお酒も進み、結局ボトルを一人で一本空けてしまった。あまりお酒は強くないのだけれど。

〆の一口カレーとスウィーツをいただき、店を出る。

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酔いがまわってまっすぐ歩けない。でも、しんどいわけではない。

一軒で物足りなくなってもう一軒飲みなおし行きたくなったり、〆のラーメン食べたくなったりといった事もない。それだけ充実した食事だったということだ。まっすぐ家に帰り幸せな気分で九時半に寝てしまった。

 

 

数十年ぶりに、Yohji Yamamotoの服を着て出かける。

9月10月は休日が多いが、出勤が重なったので代休が溜まった。消化のため休暇を取ることに。で、間もなく終わってしまう豊田市博物館にクリムト展を観に行くことにする。せっかくなので、買ったばかりのYohji Yamamotoの服を着て出かけた。だいたい、ちょっと奇抜な服を着るときというのは、普段の出勤などではなく、見ず知らずの土地に向かう時の方が気が楽だ。

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昔買ったYohji Yamamotoのつばの広い帽子に、銀縁の伊達メガネといういで立ち。着てみると、急に老けた風貌になった。 ~ やっぱり、渋い服というのは、若い時に着てこそカッコがいいものなのだが、年とって着ると、やっぱり年取って見えるという当たり前の結果に。なんか自分で言うのも何だが、「神父さん」的になった。(ちなみに、色違いの白のものも買ったのだが、こちらは「上九一式村・第〇サティアン」的になった。)

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まぁ、期待したほどカッコよくは成らなかったが、気分が浮き立つ。長いすそをユラユラさせながら、ハロウィン的な帽子を被り、旅行カバンを持って出かけた一泊旅行。

数十年ぶりに、Yohji Yamamotoの服を買う。

もともと、Yohji Yamamotoコム・デ・ギャルソンの服が大好きである。世代的にも80年代のDCブランドブームの洗礼をたっぷり浴びている。

20代の頃は、マルイのバーゲンがあるごとにお金を握りしめて、1回に多くて3着くらい、それも黒い服ばっかり買っていた。しかし、その後体重が20キロも増えてしまい、当時の服は(もともと、ダポッと大きめのデザインでもあり)着れなくはないのだが、着てもカッコ悪くなってしまった。やはりここらへんの服は、痩せた人間がダポッと着るからカッコイイのである。着なくなってかれこれ数十年の月日が流れた。

しかし、断食で体重が10㎏減った。更に今回の消費増税である。 ~ 2%というのは1万円で200円なので、これだけ見るとあまり焦って駆け込み購買するほどに熱が入らないのだが、このタイミングに合わせて、カード会社やキャッシュレスサービス各社がキャッシュバックやポイント付与といったいろいろな特典を付けてきたもので、数十年ぶりに買って着てみたい衝動に駆られた。

昔はとっても高かったけど、特にYohji Yamamotoについては、昨年からネット通販が始まり、ネット限定ブランドならお手頃価格なものも多い。

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ユニセックスなロングシャツを買う。

これはドレスっぽく見えるが、それを狙ったただただ裾の長いシャツなのだ。胸元のボタン穴もメンズに合わせた左前仕様になっている。サイドにはスリットが入っており、ここからパンツのポケットに手を突っ込んで、ツバが広めの帽子なんかをかぶるとサマになりそう。

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20代、初めてDCブランド(アーストン・ボラージュ)のコートに黒いマフラーで巻いて会社に行ったときの照れくささと高揚感がよみがえりそうだ。 ~ また照れながら着てみますかね。

断食後、初の血液検査。

私は血中尿酸値が高い。

自覚症状は無かったのだが、2012年に二週間ほど入院した際に、病院の健康的な食生活で普段は高い血中尿酸濃度が急激に下がり、骨と骨の間に付着蓄積された尿酸結晶が血液中に溶け出して「痛風」を発症、これが露呈した。以来8年間、薬のお世話になっている。あと経過観察という事で、だいたい3か月に一回位、会社で血液検査を受けさせられる。この血液検査で数値が悪化したりしていると、生活指導が入ったりするので、毎回1週間くらい前から断酒したりして、大変鬱陶しいのである。

しかし、今回はお酒を控えたのは前日だけ。何と言っても体重が10kg落ちているのだ。通常の生活をしていても、どれくらい数値が改善しているか楽しみだった。

結果、血液検査のすべての項目で数値が改善、正常値の範囲内となった。

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・尿酸値                                                : 5.4mg/dl ↓ (前回値 : 7.0/dl)

・LDL-ch(悪玉コレステロール): 120mg/dl ↓ (前回値 :  133/dl)

・HDL-ch(善玉コレステロール):  75mg/dl ↑ (前回値 : 56/dl)

中性脂肪             :       75mg/dl ↓ (前回値 :  127/dl)

 

中性脂肪の低下が著しい。断食療養所退所後の体脂肪率の低下が、そのまま血液検査の数値の改善につながっている結果が出た。

あと、激しい運動をした際などで、壊れた細胞が多数ある場合に高値を示すCK値というのがあり、これもここ数年恒常的に高かった(原因は不明なのだが。私はよく脚がつるのでそれが原因かも、と、思っている。)がこれも平常値になっていた。

 

・CK(CPK)         : 160U/L ↓ (前回値 : 281U/L)

 

血液検査の数値が全て正常範囲に収まるということは、ここ十~二十数年来無い事だった。これも、断食の効用だ。