大河内 敦の裏blog(番外編)

広告会社に勤める一級建築士の断食経験とその後。

3月10日 ― 断食明け4日目・退所日

朝から雨だ。春雨の静かな朝に退所というのも、気持ちが落ち着いて悪くない。そういえば、前回の二週間断食の退所日も雨だった。

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8時に最後の朝ご飯をいただく。

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朝 食 : お粥、わかめの味噌汁、茹豆。 

その後8時半に大院長に退所のご挨拶と、退所後の注意事項を受ける。

今回、回復食の期間が十分とれないままの退所となるので、今日・明日から引き続き回復食をいただくつもりで過ごすこと。

 

具体的には、 

・5日後の今度の日曜くらいまでは、お味噌汁・おかゆと、煮物の様なおかずで過ごすこと。

・退所後2週間は、お酒と油っ濃いものを避けること。

・生野菜は、身体を冷やし、肉は胸やけするはずなので、しばらく控えること。

 魚はたくさんでなければ、もう食べてよろしい。

 

と言うものだった。

大院長は院長よりも几帳面で慎重な指導をなさる様だ。大院長の考え方は、10日の入所を基準にすると、回復食開始から1日に一才づつ胃が大人になっていくカンジで考えるとよいとのこと。 ~ 今日は回復食4日目だから、今の私の胃は4歳、今度の日曜は9才と言うことになる。で、退所2週間経った26日は20才。で、お酒も飲んでいいという計算らしい。出勤日に外食で摂る昼食などは、おかゆというのは難しいかも知れないが、出来るだけ守ろうと思う。

雨の中、宝山寺にお参りして帰る旨お話しして、暇を告げた。お世話になりました!

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3月9日 ― 断食明け3日目

朝目が覚めたら、窓の外は素晴らしい雲海だった。

 

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昨晩の雨と、今朝の温度の高さによるものらしい。写真に撮る。雲より上にいるので、静養院の庭に日差しが降り注ぐ。

明日は退所の日だ。

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来るときは重い荷物を担いで何とかここまで運んでこられたが、五日断食した身には重すぎる。宅配便に集荷をお願いして自宅に発送した。

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朝 食 : おかゆなめこの味噌汁・大きな黒豆の煮物

 断食明け3日目になると、色いろ欲が出てくる。ちなみに朝食については、甘い豆をおかずにおかゆは食べにくいので、お味噌汁の具を箸でつまんでそれをおかずにいただき、黒豆の煮物はデザートにした。

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昼 食 : おかゆ(全粥になった。)・キウイとトマトをのせたポテサラ・昆布の佃煮

 昼食は、ポテサラのマヨネーズ味と、生のトマト・キウイの酸味が嬉しい。

 

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夕 食 : おかゆ(元に戻った!)・豆、ひじき、こんにゃく、人参の煮物・切り干し大根と厚揚げの煮物 

これも、切り干し大根と厚揚げをおかずのメインに、おかゆをいただいた後、豆はデザート的に頂いた、が、豆の甘さがいつまでも口の中に残った。

断食が明けてから、基本的に何を食べても美味しいのだが、味に敏感になっているのか、特に甘いものは食後いつまでも口の中に味が残っている様に思う。





3月8日 ― 断食明け2日目

朝から雨だ。

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生駒の山上で雨の静かな日曜を過ごしていると、気が遠くなるような悠久感に襲われる。今日は、この気分を大事にして、ゆっくり過ごそうと思う。 

朝食に、おかゆと昆布の佃煮、豆腐とネギのお味噌汁が出る。

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朝 食 : おかゆ、昆布の佃煮、豆腐とネギのお味噌汁

前回の回復食の時にもした事だが、20分くらいかけて、ゆっくりといただく。断食をすると感覚が鋭くなるのだが、味覚に関しては特に「旨味」に敏感になるように思う。昆布とお味噌汁の滋味をゆっくり味わった。 

朝食後、また便意をもよおす。昨日と同じような便。体重も、食事を始めたが昨日よりさらに少し減っている。重湯と梅干で三食というのは、考えてみれば、一日の基礎代謝にも満たないカロリー数なので当然かもしれない。

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昼 食 : おかゆ 大根・人参・うす揚げの煮物、りんご

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夕 食 : おかゆ 小松菜と厚揚げの煮物 シラスと大根おろし

何を食べてもおいしい。が、煮物の汁などは味が濃く感じる。これは、前回の断食でも経験した。

明後日には、退所である。重いものを持って帰る自信がないので、本日から荷造りを開始、明日午前中に宅配便に集荷をお願いした。退所は目の前だ。

3月7日 - 断食明け初日

今日もすっきり晴れた。5日間の断食が明けた。前回ほどハードではないのだが、それでも布団の上げ下ろしをすると心臓がドキドキする。やはり、身体が冬眠状態になっている様だ。

 

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朝の礼拝前に断食明けの記念セルフィーを撮っていると、朝の礼拝が始まる。今日から院長に代り院長のお父様の大院長が担当。このお父様、今年90歳になるが足腰も頭もしっかりしておられる。般若心経を読む声も力強い。

唱和している途中で便意を催し、失礼ながら中座しお手洗いに走る。タール状の便が出た。断食中は当然便があまり出なくなるのだが、昨日あたりから臭いおならが出るな~と思っていた。いずれにしても、断食とは体の中を空っぽにして内蔵を休めることが目的の一つなので、これはいい事ではある。 ~ できれば断食明けの朝ではなく、もう少し早く出てほしかったが。 

朝8時 断食明けの朝食の時間である。院長のお父様が部屋まで重湯と梅干しを運んでくれた。

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朝 食 : 重湯と梅干

 

予想通り、あまり感慨はない。でも、鋭くなっている神経を集中して出来るだけ食事を「感じよう」する。ゆっくり眺め、匂いを嗅ぎ、お手に取って重さを感じる。一口ひとくち口に含み、重湯の味と溶けずに残っているお米の粒の硬さを舌先で感じる。

この日は、回復食1日目ということで、3食とも同じ重湯と梅干である。

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昼 食 : 重湯と梅干

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夕 食 : 重湯と梅干

朝起きて、朝食前の体重が72.8kgだった。前回の断食終了時が73.4kgだったので、一応それより体重が低くなっている。3食の重湯と梅干をいただき、夕方体重を量ると前回の終了時と同じ73.4kgだった。前回は2週間、今回は5日の断食なので、効率が良い。前回で身体が断食慣れしたのかもしれない。先生に訊いてみよう。

 

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3月6日 - 断食最終日・5日目

昨日の不安定な天気から一転、今日は朝から、穏やかな晴れ。

 

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朝の礼拝後に洗濯をする。

今回の入所は前回と違い寒いだろうと思って着替えをいっぱい持ってきたが、天気のおかげで洗濯もタイミングもよく出来て、結果的に持ってきた服の半分も着ていない。井戸水を入れて置く様の水筒も療養所のピッチャーを貸してもらえたので使っていない。重い思いをして持ってきたのが少し悔やまれる、というか、来た時より肉の落ちた身体で重い荷物を持って帰れるか、ちょっと心配になってきた。

 

今日で断食最終日である。20年前に初めて断食をした時も5日間の断食だった。その時はつらくてしょうがなかったが、今回は5月にすでに14日間の経験もしているから、巡航速度の凪の海を走る船の様に穏やかな5日間となった。

3月5日 - 断食4日目

雨は昨晩も降り続いたが、朝には止んでいた。今日は朝日が見える。

 

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手首の痛みもかなり軽くなって、今朝の礼拝ではちゃんと合掌できた。今回の5日間の断食のヤマを越えたことが感じられる。身体はつらくなくなり軽快な気分で過ごせる。おなかも結構引っ込んだ。 

前回の断食ではあまり気にならなかったが、今回はテレビを見ていると食べ物にものすごく意識が行く。前回は14日間の長い断食だったので、食べ物についてはのっけから諦めていたのか、そもそもあまりテレビを見ないようにしていたのか。しかし今回はおいしいお店の紹介や料理の仕方などが紹介されると、マジメに見入ってしまう。出所したら行ってみようとか作ってみようとか。5日だからすぐ出られるという意識があるのかもしれない。これでは、断食している意味がないのだが(笑)。 

かといって、明後日の食事が待ち遠しいというわけでもない。最初の一口にそれほどの感慨もないだろう。多分、求めているは、「満腹感」ではなく「味わい」なのだ。おいしいものを少しいただければ満足、という食生活に戻れればいいな。
 

お昼前に曇り始めて、昼過ぎににわかに雪が降り始める。

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考えてみると、今年見た最初の雪だ。窓から写真を撮っていると、一時間もせず止んでしまう。そのまま元の晴れ間が拡がるが、夕方、また雹の様なのが降ってきた。

どうにも、今日の天気は不安定だ。今日はこのまま寒くなり、明日は天気は良いらしい。次に降る雨は暖かくなる方の雨になるらしいので、明日は洗濯しよう。

3月4日 - 断食3日目

今日は雨だ。この季節は雨が降るごとに空気が入れ替わり、寒くなったり暖かくなったりする。今回は寒くなる方の雨だ。

 

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手首の方は、痛みは残るものの特に昨日からひどくなった様子もないため、このまま様子を見てれば治ると判断。頭痛も胸やけも無い。身体が断食モードに入り、体内の脂肪を使い始めたのかもしれない。 

先生から、「断食は冬の方が効率が良い」とのお話をいただく。寒いと、体温保持のため、身体が積極的に体内の脂肪を燃焼させようとするかららしい。確かに、前回の断食で出た身体の反応、すなわち、眠め、頭痛、胸やけ、そしてそれらが楽になるプロセス全体が前回より早く進んでいる様に思う。通常だと、一番つらいのは3日目と言われているが、昨日と比べると割と平気に過せている。 

今日も朝からテレビを見たりして過ごすが、やはり昼過ぎに眠くなる。寒いのも手伝って、布団に入りそのまま二時間ほど寝てしまう。

 

雨は降り続いている。夕方、濃い霧が出始める。

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仕事のメールが何件か飛び込んでくる。自分が生駒の山にこもっている間にも、仕事の現場は動いている。それらに加え、今はコロナ対策が加わっている。いくつか意見を述べたりアドバイスしたりといったメールをやりとりしながら、夜を迎える。

雨は一度止んだが、夜半にまた降り始めた。