大河内 敦の裏blog(番外編)

広告会社に勤める一級建築士の断食経験とその後。

ゴールデンウィークである。-その2-

わたしの大掃除のやり方について。

まず自分の部屋にあるものを、全て廊下に出すことから始める。次に、出来るだけ部屋の床の上を何も無い状態にして、一度ピカピカに磨き上げる。

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床にも壁にもほぼ何もない状態になったので、ついでに整理した楽器がぶら下がっていた壁のフックを外し、ネジ穴をパテで埋め補修の塗装をする。

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色合わせは完璧とまでは行かないが、ちょっと見には気にならない程度にはなった。

ついでに、床のフローリングのキズもレタッチ。

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こちらは色合わせというより、もともとニスが塗られているので艶が合わない。一瞬、いい機会なのでニスなり、ワックスなりを塗ることも考えたが、乾燥にまた時間がかかりスケジュールに影響しそうなので、今回は見送ることに。

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ここまでに、だいたい丸二日かかる。何もない部屋は、普段と違った表情になる。窓を開け放して五月の風を招き入れた。

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ひさびさに、新鮮で心地良く、軽やかな気分になる。~ 気にいったモノたちに囲まれた生活も快適だが、自分が選んできたそのモノたちによって、逆に自分の日常の生活や意識が、いかに重たく規定づけられているか、それに気が付いていないか、を思い知らされる。

部屋のレイアウトやモノの保管場所の変更点を決めて、次に廊下に出したものを一つづつ部屋に戻していく。部屋を一度何もない状態にして、その何もない部屋に、また、ものが一つふたつと増えていく。その過程で、置くものについて普段とは違うレベルで意識を向けている自分を感じる。このプロセスは、食べ物を一度絶ち、その後にゆっくり粗食から回復食を摂り始めるのに似ている。対象に対して、極めて意識的になるのだ。

このモノは、自分に必要か?? この部屋にに置かれるべきか?? 置くと決めたものは、掃除機やハタキでホコリを払い、モノによってはウェットティッシュなどで拭きあげてから部屋に戻す。せっかく一度部屋をピカピカに磨いているので、運び入れるモノもキレイにしないと気が済まないのだ。

急にベッドフレームがジャマなものに思えて来て、他のモノを置くスペースとの兼ね合いもあり、今回思い切って分解・廃棄することにした。 ~ デザインは気にいっていたのだが、ムダに大きくよく足をぶつけた。

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代わりにシンプルなスノコの上にマットレスを置いてベッド代わりに。

ミニマムなカンジで、なかなかよろしい。

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部屋の模様替えをすると少し意識が変わる、というのは多くの方が経験されたことがあると思うが、部屋にモノが少なくなると気分が軽やかになった。

ゴールデンウィークである。-その1-

昨年、定年前に断食することを思い立ち、静養院に入所したのが令和改元の初日、5月1日だった。早いもので、あれからもう一年が経ったことになる。昨年入所当日の朝、まだ青い庭のサクランボを眺めていたことを思い出した ~ 今年は、おいしそうに熟した実が好きなだけ食べられる。

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で、ゴールデンウィークである。今年は新型コロナのおかげで里帰りもできないので、うちで過ごす長い時間をできるだけ有意義にすることを考えた。楽器もCDも整理・処分したし、また、部屋のオーディオ機器のセッティングをしっかりやりたいこともあり、とにかく、部屋を大掃除することにした。

断捨離その2                 ~ 楽器を整理・処分する -その7-。

楽器が引き取られて15日目、査定金額についての連絡メールが入った。

結果、納得がいく金額だった。

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多分、自分が購入した時の合計金額の半分も行っていないと思うが、お店にしてみれば次の買い手が現れなければ在庫となり、買取金額が回収できないリスクを負うことになるので妥当なところだろう。

事前に出来るだけのメンテナンスしておいた甲斐があったのか、当初リストだけを見て提示があった見積金額の上限に近い評価額ものが多く、中にはその時の上限を超える金額で査定してくれたものもあったし、購入時と同じくらいの金額で買い取ってもらえたものすらあった。また、値段が付かないだろうと思っていたエフェクターの様な小物にも何かしらの値段が付けられている、と言うか、値段が付いていないものは無かった。手放した持ち主としては、自分のコレクションが評価してもらえた様で、嬉しい。

幸い、下取り購入を目論んでいたギターはまだ店頭に売れ残っている。また、PAセットも今回売却してしまった事もあり、そのギターに合いそうなシンプルなアンプをセットで買うことにした。

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断捨離その3                 ~ CDも整理・処分する。

楽器を持ち帰ってもらったので、最後の断捨離テーマ、「CD」の整理もすることに。

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こちらは、過去30年以上にわたって買い集めた約一千枚のCD、その一万曲強の音楽データがすでに私のパソコンにリッピングされている。ジャケットなどの現物に特別な思い入れが無ければ、目の前からCDが無くなっても音楽を聴くこと自体に何の支障もない。

本を売った際には、まず専門書を専門店に買取打診して、余ったもの・それ以外のものをブックオフさんに引き取ってもらうという段取りを踏んだが、本と違って「音楽」という分野は既にデータ化された楽曲が市場にあふれており、その意味では昔の様な「貴重な廃盤」という概念は消滅しつつある。 ~ ある意味さみしいことだが、特別なボックスセットなど以外は「ひと山いくら」世界だ (一方で、アナログ盤などでは高値の取引されるものがあるようだが)。 ~ とにかくこちらも量が多いもので、モノを引き取りに出張買取に来てくれればそれでよいと考え、ネットで見たお店に電話を掛けて来週来てもらうことにした。

前日、前々日と、一度すべてのCDを棚卸してホコリを払い、割れたケースなどは補修・交換を行う。なぜかケースの中にCDが入っていないものも二つ三つあった。どこに行ったのだろう????

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当日、朝から雨だ。

手元に残すものを除き、リビングに新聞紙を敷いてCDを並べる。

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約束の13時ちょい前にお店の方が到着、手早く見て、すぐ買取価格の提示があった。もちろん高くはなかったが、特段のこだわりもないので了解すると、支払いがあり手際よく箱詰めがなされCDは運び出された。

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特に気に入ったもの、高く売れそうなので今回売却しなかったものを除いて、棚のCDが消える。

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 しかし、楽器の時ほどセンチメンタルな感慨はない。

断捨離その2                 ~ 楽器を整理・処分する -おまけ-。

楽器の査定金額の連絡は、約二週間後になるらしい。こちらは全然急がないことを伝え、無事楽器たちと楽器屋さんを送り出す。 ~ 欲しい楽器が二週間後にも売れ残っていればいいのだが。だが、査定金額がわからない状況で商品を押さえる事も出来ない。売約済になってしまったら、縁がなかったということだ。

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昨年8月から約半年に及んだ断捨離がひと段落ついたので、この日のために餃子とスパークリング・ワインの小瓶を用意していた。今日は26日。断食後の回復食が6日開始だったので、20日経った。大院長さんのお話によると、胃がハタチになり、脂っこいものとお酒を解禁していい日だ。

約一カ月ぶりのお酒、ひとくち口に含むと、やはり、普段より味が濃く感じる。グラス一杯で満足したが、スパークリングワインの気が抜けてしまうのも勿体ないので、結局小瓶一本飲み切ってしまった。やはり普段より良く廻る。

更にアルコールを飲んだ後のいつものクセで、甘いものが食べたくなる。 ~ チョコレートを食べてウトウト。目が覚めると口になかが甘い。あまり爽やかでないな。今後は酔っぱらうまで飲んで〆に炭水化物というスタイルから、味わう程度に、とか、少し考えた方がいいかも知れない。~ 翌朝もやはり、あまり食欲がなかった。いつもと比べると、そんなに食べた訳でも無いのだが。断食を機に身体のセンサーレベルが敏感になっている。

断捨離その2                 ~ 楽器を整理・処分する -その6-。

明日が楽器引取りの日だ。

お別れ前に、磨き上げられた楽器にチャンと弦を張り、一本づつ記念写真を撮り、最後にちょっと弾いてケースに収める。

18の時に親戚からもらった大学の入学祝で買わせてもらったヤマハのベースなんか、もう40年以上私とともに生活してきたわけで、ちょっとセンチメンタルな気分になる。いまだにネックもしっかりしていて、質実剛健な手触り。その他電気系統などのコンディションにも問題は無い。特段、高級な楽器と言う訳ではないのだが、今だシッカリした音を出すジャパン・ヴィンテージ ~ いい貰い手が見つかることを願う。

翌朝、一階リビングに楽器を運び、引き取りが来るのを待つ。

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13時半に車が到着。約一時間の引き渡しチェックの後、楽器たちは無事車に載せられる。

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さようなら、楽器たち。

引き取りに来てくれた楽器屋さんと順番にチェックしていてあらためて思ったけど、わたしにはもったいない楽器たちでした。私にはそのポテンシャルを引き出すだけの演奏スキルがあるわけでもなく、ただ、眺めるばかりでろくに手入れも出来ませんでした。

新しい持ち主が見つかって大切にしてもらえれば、と切に願う。~ 長い間お付き合いありがとう。

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今回 売却整理した楽器たち。

手元に四本だけ楽器を残した。これぐらいなら日常的に手入れも出来る。

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今回手元に残した楽器たち。

 あとは、査定と最終的な買取価格の返事を待つ。

断捨離その2                 ~ 楽器を整理・処分する -その5-。

今回売却希望の楽器リストは、楽器名称、シリアルナンバー、判る限りでの製造年、使用材、ダメージ部分やオリジナルパーツを交換した部分などの特記事項を記載、エクセルに写真を入れるなどして、割ときっちり作った。

いい加減な売り物でないことを楽器屋さんに理解してもらうためだ。

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 ・関西では大手・アメリカ村でヴィンテージもののギター・ベースも売っている

  A店、

 ・全国にチェーンを持ち、ギター・ベースのみならず、ピアノやバイオリン、サック

  スなんかも扱い、音楽教室も展開している、育ちのよさそうな芝田町のB店、

 ・また、こちらも全国にチェーンを持ち、特にギター・ベースの中古も含めた在庫の

  豊富さには定評のある、同じく芝田町のC店

の三社を廻って、リストを提示、見積りを依頼した。

 

あと、リストの最後に

 ・量が多いので、家まで取りに来てもらえるか。

 ・もし現物を査定して価格が付かなかった場合、その楽器の処分をお願いできるか。

 ・もし、店頭にある別の楽器を購入する場合、今回の買取希望楽器を下取り扱いにし

  て、価格を割り引くなどのサービスはあるか。

という質問をつけた。

A店はクイックレスポンスで、その日のうちに返事をくれたが、ギター・ベース以外は買取も引き取り処分もできない。家に取りにも来れない、とのことだった。こちらは即お断りのメールを入れさせていただいた。

B店はその翌日に返事をくれた。 ~ このお店、かつてリズムマシーンの修理をお願いに行ったら、かなり古いが機器だったにもかかわらず熱心に対応してくれて、無事音が出る様になった。そんなこともあり、個人的にはこのお店かなり好印象なのだ。この時の丁寧な対応もあり、何となく売った楽器を大切にしてくれそうな気がするし。見積りの金額も、自分がお値打ちに思っている楽器にはちゃんと高い値段をつけてくれている。家に引き取りには行けないが、発送のキットを事前に送り、運送屋さんを差し向けるサービスがある。自分で運んだら査定5%アップする。下取り扱いの場合、更に10%アップするとのこと。この時点で、C店の返事が遅かったこともあって、返事を待たずB店に決めてしまおうと考えていた。

しかし、である。最後にC店から返事が来たタイミングで悩むことになった。原因は見積内容ではなく、この店で昔から欲しかったギターが店頭処分品で安く売り出されていたことだった。

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楽器好きな方なら分かってもらえると思うが、こういった楽器との「出会い」は、何物にも代えがたいものなのだ。買取価格もB店と遜色ない。家まで出張買取の対応も可、値段が付かない機材は処分もするし、下取り扱いだと査定額は20%アップだそうだ。条件を公平に見てこちらを選ばない理由はない。しかし、B社には好印象を持っているので、しばし悩む。 ~ が、最終的には、断捨離するつもりがムクムクと新しい楽器の購入へと気持ちが傾いて行った。

結局、B店には直接出向いて、ご担当の方には対面でお断りと今回の対応へのお礼を申し上げた。そして、その足でC店に出向く。

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 楽器の引き取りは来週木曜に決まった。