大河内 敦の裏blog(番外編)

広告会社に勤める一級建築士の断食経験とその後。

5月31日(金) - 定年の日、当日

朝起きたら、風も無く穏やかな曇り空。カーンと晴れているのもいいが、冷涼な曇り空で、ちょっと内省的な気分で定年の朝を迎えるというのも悪くない。

今日は、退職金が出る日。あと、保険証をいったん会社に返上するので、病院に行って薬をもらって置いたりしなければいけない。 ~ と、ここで、退職金と記念写真を撮ることを思いついてしまった。カメラと三脚を持って会社に向かう。

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ちょっと早く出社してあさイチのメールチェックを終え、まず歯医者へ。定年の日に歯石除去など歯のクリーニングをお願いしていた。それが終わって朝10時、銀行に向かい通帳記入をするとすでに退職金が振り込まれていた。

わたしの会社の給与振込口座がある銀行には、残念ながら退職金の優遇金利定期預金と言う商品が無いので、まるまる現金で引き出して、別の銀行に持って行くことに決めていた。

ちょっとドキドキしながら、現金を受け取ってカバンに詰める。急に大金を引き出したものだから、お金の束の封かんに押してあるハンコが日本銀行のままだ。現金輸送車で届いたばかりのお札が、きっと銀行さんの金庫に入る間もなく手渡された、と、推察される。

で、ここで、せっかくなので次の銀行に預けてしまう前に、めったにない機会なのでン千万円の現金と記念写真を撮った。持つとずっしり重いが、見た目は意外とコンパクト。ン千万と聞くと、妄想がふくらむが意外とあっけないモンだな、というのが正直な印象。まぁ、変な幻想持たずに、冷静に自分の退職金の現物を生で見て、そのあっけなさ故に、逆に大切にしないとあっけなく無くなってしまうと思える。いい体験したかな。

で、次にお金を預ける方の銀行に行く。あいにく、まだ退職金の源泉徴収票ができてないので、(預けたお金が、「退職金である」ことを客観的に証明できないため)優遇金利の定期預金口座は開設できない。今日は普通預金口座を開設するだけだ。

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新規の口座開設するのは多分十数年ぶりだろう。その間、銀行の窓口もハイテク化が進んでいる様で、朱肉を使わずにセンサーで印影を登録できる機械、筆跡鑑定で自分のサインを登録できる機器とか、目新しい「ハイテク機器」をはじめ、それ以外にもキャッシュカードにデビットカード機能つきなんかはすでに常識らしい(いずれ定期預金にするお金を財布代わりにデビットカードで使うことはありえないので、この機能を外してもらった。ちなみに、あまり外す人はいない様で、外せるかどうか行員さんが確認していた)。

窓口業務を担当してくれた行員さんは、かわいい若奥様で少しおなかが大きい。なんか、「おめでたつながり」と言うか、定年の日に「おめでた」の行員さんが担当してくれると言う、こういった事ひとつで未来が明るいような気分になり嬉しい気分になる。

ン千万のお金を預けてしまうと、やはり多額の現金を持ち歩いて緊張していたのか、急におなかが減った。断食後の食事制限中だが、元気になるものが食べたい・・・と、目の前に「うなぎ屋さん」。

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脂っこいものはしばらく控える様言われていたが、今日は特別ということで、一カ月ぶりに魚を食べさせてもらった。しかも、肝吸い、とろろいも付きで。出てきたとき、タレと山椒の香りが幸せな気分にしてくれたが、やはり断食上がりの舌にはウナギのタレと山椒は味が濃すぎた。おなかも重い。痺れた舌と重いおなかで、でも根がケチなもので、全て食べ切って店を出る。

ちょっと後悔しながら、最後に腰痛治療のクリニックの午後の診察時間開始まで、スター・バックスでソイラテを飲み (ストレートなコーヒーは胃酸の分泌を促進するので、まだ控えているという話は以前にした通り。) タワレコでCDを見ながら時間をつぶす。ポイントが1,000円たまってたので、SHE IS SUMMERのhair salonというミニアルバムを買った。

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やがて時間になり、クリニックで腰に少し電気治療をしてもらうと、とたんに重かった腰が楽になった。体重が減っているのもいい影響が出ているのかもしれない。ついでに、うなぎで重かったお腹も落ち着いてきた。

と、いうわけで、今日は朝から定年をむかえるにあたっての私用ばかりで、仕事は何もできてないな~、と、思いながらやっと会社に戻る。

保険証を一度人事に返す。また、明日から二週間の定年の特別休暇が与えられているのだが、それが終わるころには新しい保険証がもらえるだろう。

終業時刻になると、部員からお花のプレゼントがあった。

かなりセンスがいい花束で、女性社員の方がお店の人と相談して選んでくれたらしく、自分に似合うと思ってこれに決めてくれたらしい。 ~ また、嬉しくなる。花束を持った私を真ん中に、みんなと記念写真を撮らせてもらった。

帰宅後、せっかくなので、お花を花瓶に生ける前の花束の状態で、もう一度記念写真を撮った。

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ありがとう、みんな。

ありがとう、世界!

今日は嬉しい一日でした。

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