静養院入所前にしたこと。
「定年前」「4週間の断食療養所入所」~ 自分の中でもこの意味づけがだんだん重く
なっていき、いやが上にも気持ちが高ぶる。別に今生の別れ、というわけでも無いのだ
が入所前に急にいろんな人と会いたくなった。
・まず、行きつけのワインショップ・居酒屋・焼肉屋などなどに行き、「断食するので
二カ月くらい来れなくなるから。」と挨拶して廻る。みなさま、この突然の宣言に興
味深々。
・静養院を再訪したあと、そのままワインスクールのクラスメイトとのワイン会に参
加。 ~ 共通の趣味を持ちつつも、世代を超えたコミュニケーションが嬉しい。
私よりずっとずっと若くても嗅覚や味覚に鋭い方もいて、いろいろ教えてもらえる。
会社では年功序列的な付き合いになりがちだが、ここではフラット。利害関係もな
い。名付けて「ワインの前の平等」「ワイン民主主義」。
・ゴールデンウィーク前の勤務最終日、会社で仲良くしてもらっているToshiさん
と呑んで帰る。次に一緒に呑めるのは早くて二か月後だ。
・故郷・和歌山市に里帰り。実家の母親と行かず後家の妹に会いに行く。ちょうどオヤ
ジの月命日のお参りとも重なり、お寺の坊さんとも話ができた。
・それに絡めて、現地で中学時代の友達とプチ同窓会 ~ これは、ゴールデンウィー
クで里帰りしてきているメンバーもいて、ありがたく楽しい時間が過ごせた。女子一
同から還暦のお祝いに立派なお箸をもらう。二次会のカラオケで欅坂の「黒い羊」に
初挑戦する。難しい! 次までに練習しておこう。
・そのまま紀伊半島を南に下り、昔世話になっていたお料理屋のお母さんが病気療養中
なので、お見舞いに。
・そして、阪神間に戻ってきて、今度はカミさんを連れて何年振りかの二人だけでの外
食。連れて行ったお店は最近ワインスクールの先生にご紹介いただいたところで、
勉強熱心な若いシェフと知的なソムリエさんが二人でやっている、ワインとお料理の
マリア―ジュ、知的な会話が楽しめる。垢抜けたインテリアでこじんまりした大変居
心地のいいお店。大変気に入っている。これから二ヶ月は来れなくなるのが「惜し
い!」。
・入所前日・平成最後の日4月30日、今度は国家公務員の一次試験が終わったばかりの
息子も交え家族三人で「最後の晩餐」。ボリュームありめのサンドイッチに、ジャガ
イモのスープを作る。そして、この日のために取っておいた秘蔵のスパークリング・
ワイン。冷蔵庫から出して時間が経って、少しぬるめになると桃や花の香りがしてく
る。 春~初夏にピッタリだ。
息子とカミさんに「汝、このサンドイッチを食べ給え。これは余の身体なり。
このスパークリングワインを飲みたまえ。赤くないが、余の血となり」と言いながら
楽しく酔っぱらった。
~ これらをガガガッと、4月下旬の10日ほどで行った。